ワンストップビジネスセンター徹底解説|料金・メリット・他社比較【バーチャルオフィス】

現代の日本において、ビジネスのあり方は大きな変革期を迎えています。政府主導の「働き方改革」や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行は、リモートワークやフレキシブルな働き方を急速に普及させました 。従来のオフィス賃貸借契約に代わる、よりコスト効率が高く、柔軟なオフィスソリューションへの需要が高まっています 。  

【ワンストップビジネスセンター】

バーチャルオフィスとは:概念、機能、そして日本における役割

このような背景の中で注目を集めているのが「バーチャルオフィス」です。バーチャルオフィスとは、物理的な作業スペースを借りることなく、事業運営に必要な住所や電話番号といったオフィス機能を利用できるサービスを指します 。物理的なスペースを提供するレンタルオフィスやコワーキングスペースとは異なり、住所や電話番号などの情報提供に特化している点が最大の特徴です 。  

日本におけるバーチャルオフィスの主な役割は、低コストでビジネスに必要なインフラを提供することにあります 。具体的には、法人設立時の本店所在地としての「法人登記」、銀行口座開設のサポート、ウェブサイトや名刺に記載する事業用住所の提供、郵便物の受け取り・転送、そして自宅兼事務所で働く際のプライバシー保護などが挙げられます 。ただし、許認可が必要な一部業種では利用が制限される場合があるため注意が必要です 。  

日本のビジネスにおける主な利点:コスト効率、信頼性向上、プライバシー保護

バーチャルオフィスが日本の多くのビジネスに選ばれる理由は、その明確なメリットにあります。

  • コスト削減: 従来のオフィス賃貸で必要となる敷金、礼金、内装費といった初期費用が不要な上、月々の賃料も大幅に抑えることができます 。利用料は経費として計上することも可能です 。  
  • 信頼性・ブランドイメージ向上: 都心一等地(例:東京都港区、中央区など)の住所を利用できるため、企業の信頼性やブランドイメージを高める効果が期待できます 。  
  • プライバシー保護: フリーランスや自宅で事業を行う個人事業主、特定商取引法に基づく表示義務があるネットショップ運営者などが、自宅住所を公開せずに事業を行える点は大きな利点です 。  
  • 迅速性と利便性: 賃貸オフィス契約に比べ、手続きが簡便で迅速に事業を開始できます 。  

市場概況:日本のバーチャルオフィス市場の成長とトレンド

日本のフレキシブルオフィス市場、特にバーチャルオフィス市場は、働き方の多様化やコロナ禍の影響を受け、成長を続けています 。市場は東京(特に都心5区)や大阪などの大都市圏に集中していますが、地方都市での需要も増加傾向にあります 。主な需要層は、スタートアップ、小規模法人、フリーランスであり、コスト削減、リモートワーク支援、オフィス賃料高騰への対策といったニーズが市場拡大を後押ししています 。  

ここで注目すべきは、バーチャルオフィス市場が二つの異なる側面で成長している点です。一つは、本レポートで扱うような、住所貸しや郵便転送、電話代行などを提供する伝統的なバーチャルオフィスサービスです。これらはコスト効率と柔軟性を求める声に応え、着実に成長しています 。もう一つは、oViceやVoicePingに代表されるような「バーチャルオフィスツール」市場です 。これらは仮想空間でのコミュニケーションやコラボレーションを支援するツールであり、リモートチームの増加に伴い爆発的な成長を見せています 。本レポートは前者に焦点を当てますが、後者の市場動向も理解しておくことで、「バーチャルな働き方」という大きな潮流を把握することができます。  

ワンストップビジネスセンター紹介:起業家とフリーランサーの信頼できるパートナー

このような市場環境の中で、確固たる地位を築いているのが「ワンストップビジネスセンター(OneStop Business Center、以下1SBC)」です。2010年のサービス開始以来 、全国規模の拠点網 と20,000社を超える豊富な支援実績 を誇る、日本のバーチャルオフィス業界における主要プレイヤーの一つです。  

1SBCは、起業家やフリーランサーの支援を使命として設立され 、信頼性の高いバーチャルオフィスサービスを核に、全国の会議室利用や各種ビジネスサポートを提供しています。本レポートでは、この1SBCの全貌を徹底的に解明し、あなたのビジネスにとって最適な選択肢となり得るかを探っていきます。  

目次

第1章:ワンストップビジネスセンターのサービス徹底解剖

1SBCは、単なる住所貸しにとどまらず、ビジネスの立ち上げから運営までをサポートする多様なサービスを提供しています。ここでは、その主要なサービス内容を詳しく見ていきましょう。

全国の一等地住所:ビジネスイメージを構築する(住所貸し)

ビジネスにおいて、オフィスの住所はその企業の顔とも言える重要な要素です。1SBCは、青山、銀座、渋谷といった東京の主要エリアをはじめ、全国のビジネス一等地に拠点を構えており、これらの住所を自社のものとして利用できます 。これにより、法人登記はもちろん、ウェブサイトや名刺への記載を通じて、顧客や取引先からの信頼性を高めることが可能です 。  

重要な点として、1SBCの主要プランでは、追加の登録費用なしで法人登記が可能です 。さらに、社会保険や雇用保険に関する手続きにも、1SBCの住所を利用できることが明記されています 。  

郵便物・宅配便管理:信頼のバーチャル郵便室(郵便物・宅配物転送)

物理的なオフィスがなくても、郵便物や宅配便の受け取りはビジネスに不可欠です。1SBCでは、基本プランに週1回(毎週水曜日)の郵便物転送サービスが含まれています 。  

無料転送の条件は、1通あたり100gまでの普通郵便や小型の郵便物です 。この重量内であれば、週1回の転送時に複数届いていても追加料金はかかりません 。100gを超える郵便物や大きな荷物は「宅配物」扱いとなり、有料での転送となります。具体的には、レターパックライト(1回550円税込)またはヤマト運輸の宅急便(着払い)で発送されます 。  

営業時間内であれば、各拠点で直接郵便物や宅配便を受け取ることも可能です 。また、オンラインシステムやアプリを通じて、届いた郵便物の状況を確認できる機能も提供されています 。  

オプションとして、有料での即時・緊急転送サービスも用意されています 。書留郵便の受け取りも可能ですが 、速達郵便の転送に関する具体的な追加料金については、さらなる確認が必要です。  

1SBCの郵便転送サービスは、週1回の無料転送(100gまで)が基本プランに含まれている点が特徴です。これは、GMOオフィスサポートやレゾナンス、Karigoといった競合他社と比較すると、異なるアプローチと言えます。例えばGMOオフィスサポートの最安プランには転送が含まれず、他のプランは転送頻度によって料金が設定されています 。レゾナンスは転送ごとに重量ベースで課金され 、Karigoは実費請求が基本です 。したがって、1SBCは定期的かつ軽量な郵便物のやり取りが多いユーザーにとっては、料金体系がシンプルで分かりやすい可能性があります。一方で、郵便物が非常に少ない、あるいは緊急性の高い転送が頻繁に必要な場合は、競合の従量課金制やオプション選択制の方がコスト効率が良いケースも考えられます。  

プロフェッショナルな通信チャネル:電話・FAXサービス(電話・FAX転送・秘書代行)

信頼性のあるビジネスコミュニケーションには、固定電話番号やFAXが依然として重要な役割を果たします。1SBCは、プランに応じてこれらのサービスを提供しています。

  • 電話転送サービス: ビジネスプラン、プレミアムプラン、エグゼクティブプランで利用可能です 。契約者専用の電話番号(例:東京03番号や050番号)が付与され 、かかってきた電話は指定の番号(携帯電話や固定電話)へ自動転送されます。着信側には転送であることが分からない仕組みです 。利用には、通話料実費とは別に、契約時に5,000円の通話料金前払いが必要です 。  
  • 逆転送サービス: 提供された電話番号を使って、契約者側から発信することも可能です 。  
  • 電話秘書代行サービス: プレミアムプランとエグゼクティブプランに含まれます 。専門のスタッフが契約者の会社名で電話応対し、用件を聞き取ってメールで報告します(最大3つのメールアドレスに送信可能) 。料金は1コールあたり220円(税込)ですが、明らかな営業電話はカウントされません 。エグゼクティブプランでは月100コールまで無料です 。  
  • FAX転送サービス: ビジネスプラン、プレミアムプラン、エグゼクティブプランに含まれます 。標準では共有のFAX番号(無料)を利用し 、受信したFAXはPDF形式で指定のメールアドレスに転送されます 。オプション(初期費用3,300円+月額3,300円)で専用のFAX番号(050番号)を持つことも可能です 。共有番号からのFAX送信も、メールでの依頼により代行(1枚33円)してもらえます 。  

1SBCでは、電話やFAX関連のサービスが上位プランに組み込まれている点が特徴的です。一部の競合他社がこれらのサービスを完全にオプションとして提供しているのに対し 、1SBCはパッケージ化を進めています。これは、これらのサービスを必要とするユーザーにとってはプラン選択がしやすい反面、住所利用だけを目的とするユーザーにとっては、エントリープランの価格が高くなる要因にもなっています。特に、ビジネスの信頼性を高めたい企業にとって、東京03番号が利用できる点は大きな魅力となるでしょう 。  

オンデマンドの会議スペース:全国の会議室ネットワーク利用(会議室利用)

バーチャルオフィスを利用していても、対面での打ち合わせや商談が必要になる場面は少なくありません。1SBCの大きな強みの一つが、全国44拠点以上、47室に及ぶ会議室ネットワークへのアクセス権が全プランに含まれている点です 。  

料金は、会員であれば基本的に1時間1,100円(税込)からと手頃な価格設定で、追加の設備利用料などはかかりません 。(ただし、恵比寿店など一部料金が異なる場合があるため確認が必要です )。エグゼクティブプランには、毎月12時間分の無料利用特典が付いています 。  

予約は会員専用のオンラインシステムを通じて24時間いつでも簡単に行え、空き状況の確認や予約、キャンセルが可能です 。通常、前日までのキャンセルであれば料金は発生しません 。  

各会議室は、清潔で手入れが行き届いており、Wi-Fiやホワイトボード、モニターなどの設備が整っているほか、無料のドリンクやお菓子が用意されている拠点も多くあります 。商談や面接、カウンセリング、少人数のセミナー、あるいは集中したい時の個人ワークスペースやオンライン会議の場としても活用されています 。拠点によっては複数の会議室が用意されています(例:青山本店には8室)。  

全国に展開され、一貫した品質と価格(大部分)で提供されるこの会議室ネットワークは、1SBCの重要な価値提案です。特に、複数の都市で時折物理的な会議スペースを必要とするビジネスにとっては、大きなメリットとなります。これは、会議室を持たない、あるいは提携施設への依存度が高い他のバーチャルオフィスサービスと比較した場合の明確な差別化要因であり、1SBCのやや高めの価格設定を正当化する要素の一つと言えるでしょう。多くの利用者レビューでも、この会議室の利便性や質の高さが評価されています 。  

基本を超えて:成長を加速する付加価値サポート

1SBCは、基本的なバーチャルオフィス機能に加え、ビジネスの成長を支援するための様々なサポートを提供しています。

  • 来客対応: スタッフが常駐している拠点では、訪問者への応対、名刺の受け取り、会員へのメール通知といったサービスが提供されます 。  
  • 銀行口座開設サポート: 法人口座の開設はバーチャルオフィス利用者にとって共通の課題ですが 、1SBCはみずほ銀行やGMOあおぞらネット銀行との提携を通じて、専用窓口への紹介など、スムーズな口座開設を支援しています 。  
  • 起業・経営支援: 提携する司法書士や行政書士による会社設立手続きの代行、創業融資や助成金に関するアドバイス、ウェブサイト制作、ロゴや名刺のデザインといった、起業初期に必要なサポートを提供しています 。  
  • 提携サービス特典: 弥生会計オンラインやfreee、CloudSign、GVA登記、ベリーベスト法律事務所など、30社以上の提携企業が提供するサービスを割引料金や特典付きで利用できます 。  

第2章:ワンストップビジネスセンターの顧客層

1SBCは、そのサービス特性から、特定のニーズを持つ多様なビジネス層に支持されています。

1SBCと共に成長する:典型的なユーザー像

  • スタートアップ・新規事業者(起業家): 設立当初のコストを抑えつつ、都心一等地の住所で社会的信用を獲得したいと考えています。法人登記や銀行口座開設のサポート、初期の打ち合わせやプレゼンテーションに利用できる会議室は、彼らにとって大きな魅力です 。  
  • フリーランス・個人事業主: 自宅住所の公開を避け、プライバシーを保護したいという強いニーズがあります。同時に、プロフェッショナルな事業用住所を持つことで、クライアントからの信頼性を高めたいと考えています。確実な郵便物管理や、必要に応じた会議室利用、場合によっては電話応対代行サービスも活用します 。  
  • 地方・海外企業の国内拠点: 東京や大阪などの主要市場に、低コストで拠点を設けたい企業です。現地の住所をブランディングに活用し、クライアント訪問や現地スタッフとのミーティングに会議室を利用します 。  
  • 副業: 本業とは別に事業を行うにあたり、公私の区別を明確にするため、独立した事業用住所と連絡先を必要としています。基本的な住所貸しと郵便物転送サービスが中心的な利用目的です 。  
  • 特定の業種: コンサルタント、カウンセラー、オンライン講師、ネットショップ運営者、クリエイター、弁護士、税理士など、必ずしも物理的なオフィススペースを必要としない業種で広く活用されています 。  

活用事例:ビジネスシーンでの具体的な利用方法

1SBCのサービスは、様々なビジネスシーンで具体的に活用されています。

  • シナリオ1:東京のスタートアップ: テクノロジー系のスタートアップが、青山の住所を利用して法人登記。高い信用力を背景に、会議室で投資家向けピッチを実施し、銀行紹介サポートを活用してスムーズに法人口座を開設する 。  
  • シナリオ2:フリーランスコンサルタント: 関西在住のコンサルタントが、大阪梅田の住所をウェブサイトや名刺に記載。定期的な郵便物転送を利用しつつ、出張時には東京や名古屋の会議室を予約してクライアントと打ち合わせを行う 。  
  • シナリオ3:ネットショップ運営者: 自宅で副業としてネットショップを運営。プライバシー保護と特定商取引法遵守のため、1SBCの住所を事業者情報として記載し、郵便物や返品の受け取り・転送サービスを利用する 。  
  • シナリオ4:地方企業のサテライト拠点: 九州に本社を置く企業が、福岡天神の住所を営業窓口として活用。現地での採用面接やクライアントへのデモンストレーションに会議室を利用する 。  

利用者の声:実際の体験談と導入事例

多くの利用者が、1SBCの利便性やサポート体制を評価しています。特に、簡単な初期設定、親切で丁寧なスタッフの対応、清潔で使いやすい会議室、確実な郵便物サービス、そして一等地住所がもたらす信頼性向上などが、肯定的な意見として多く聞かれます 。  

具体的な導入事例としては、個人事業主から法人化する際に神戸の住所を利用し、銀行口座開設のアドバイスを受けて成功したエンジニアのケースが挙げられます 。また、1SBC自身も、弁護士、税理士、コンサルタント、アロマセラピスト、スポーツエージェント、ブライダル関連、占い師など、幅広い業種の利用者がいることを公表しています 。  

第3章:ワンストップビジネスセンターの評価:メリットと考慮事項

1SBCは多くの利点を提供する一方で、利用を検討する上で考慮すべき点も存在します。ここでは、その両側面を客観的に評価します。

主な強み:なぜ1SBCが選ばれるのか

  • 確立された評判と信頼性: 2010年からの長い運営実績、20,000社を超える累計契約社数、そして全国規模の展開は、安定性と信頼性の証です 。顧客満足度も98%と高く報告されています 。  
  • 質の高い全国ネットワーク: 日本全国に展開する拠点の住所と、手入れの行き届いた会議室を利用できる点は大きな強みです 。多くの拠点にスタッフが常駐していることも安心材料となります 。  
  • パッケージ化されたサービスと透明性: 基本プランに週1回の郵便転送が含まれるなど、必要なサービスがパッケージ化されているため、特定のニーズを持つユーザーにとっては予算管理がしやすい側面があります 。料金プランも明確に提示されています 。  
  • 充実したビジネスサポート体制: 法人口座開設の強力なサポート(みずほ銀行、GMOあおぞらネット銀行)、会社設立支援、資金調達アドバイス、提携サービス割引など、起業家や事業主を多角的に支援する体制が整っています 。  
  • 厳格な審査基準: 他社と比較して厳格とされる審査プロセスは、健全な利用者層を維持し、共有住所の信頼性を保つことを目的としています 。  
  • プライバシー保護と信用力向上: バーチャルオフィスの基本的なメリットである、自宅住所の保護とビジネスに適した住所の提供を確実に実現します 。  
  • 30日間返金保証: サービスに満足できなかった場合、契約から30日以内であれば初期費用と初月利用料が返金される制度があり、新規利用のリスクを低減します 。  

潜在的なデメリット:検討すべき要素

  • 比較的高価な価格設定: 月額料金(エコノミープランで税込5,280円〜)および初期費用(税込10,780円)は、GMOオフィスサポートやレゾナンスといった格安バーチャルオフィスと比較すると高額です 。コストを最優先するユーザーや、住所利用のみを目的とするユーザーには不向きかもしれません 。  
  • 住所貸し専用プランの不在: 競合他社の一部が提供しているような、郵便転送などを含まない、住所利用のみに特化した超低価格プランは提供されていないようです 。  
  • 郵便転送の制限や問題点: 週1回の無料転送は便利ですが、100gの重量制限は一部のユーザーには不十分かもしれません。緊急転送には追加費用がかかります。また、一部の利用者レビューでは、転送の遅延、誤配送、郵便物の取り扱いに関する問題が指摘されています 。速達や書留の具体的な料金体系も明確化が必要です。  
  • 会議室の予約状況: 全国ネットワークは強みですが、人気のある拠点や時間帯では予約が取りにくい可能性があります。特に、多くの拠点で会議室が1〜2室しかない点は考慮が必要です 。  
  • 解約プロセスの厳格さ: レビューによれば、解約手続きが煩雑であったり、柔軟性に欠けると感じるユーザーもいるようです。具体的には、1ヶ月前の書面またはメールでの通知義務、特定のフォーマット要求、最低契約期間未了の場合の残額請求などが挙げられます 。最低契約期間(クレジットカード払いで6ヶ月、銀行振込で1年)が存在します 。  
  • 厳格な審査: 信頼性維持の観点からはメリットですが、一部の申込者にとってはハードルとなる可能性があります 。必要書類の提出や事業内容に関するアンケートへの回答が求められます 。  
  • 物理的スペースの欠如: 全てのバーチャルオフィスに共通しますが、恒久的な作業スペースは提供されません 。  

これらの要素を総合的に勘案すると、1SBCは特定のユーザー層をターゲットにしていると考えられます。比較的高価な価格設定、パッケージ化されたサービス、厳格な審査や解約条件は、単にコストを抑えたいだけのカジュアルな利用者よりも、バーチャルオフィスを事業の核となるインフラとして捉え、安定性、ネットワークアクセス、信頼できる環境にプレミアムを支払う意思のある、より本格的で長期的な利用を想定するプロフェッショナルなユーザー層に適していると言えるでしょう。

第4章:全国ネットワーク:1SBCの拠点、プラン、料金体系

1SBCの利用を具体的に検討する上で、全国の拠点、提供されるプラン、そして詳細な料金体系の理解は不可欠です。

全国展開マップ:日本各地のワンストップビジネスセンター

1SBCは、北は北海道から南は九州まで、全国に44以上の拠点を展開しています 。

  • 北海道・東北: 札幌市(2拠点)、仙台市
  • 関東: 東京都(20拠点以上、例:青山、田町、表参道、六本木、虎ノ門、麻布十番、品川、渋谷、恵比寿、二子玉川、新宿、高田馬場、麹町、秋葉原、銀座、日本橋、池袋、上野、五反田、中野、吉祥寺)、横浜市(3拠点)、川崎市
  • 中部: 名古屋市(2拠点)、岐阜市、静岡市、金沢市
  • 関西: 大阪市(3拠点、例:心斎橋、梅田、本町)、京都市、神戸市
  • 中国・四国: 岡山市、広島市、高松市
  • 九州: 福岡市(2拠点、例:天神、博多)、熊本市

利用を検討している地域に拠点があるか、またその拠点の利便性(最寄り駅からのアクセス、会議室の有無など)を確認するために、以下の表をご参照ください。

表1:ワンストップビジネスセンター 拠点概要

地域都道府県都市名地区/住所抜粋最寄駅・アクセス(例)会議室有無 (室数)
北海道・東北北海道札幌市中央区南1条西16丁目地下鉄東西線 西18丁目駅 徒歩1分あり (1)
北海道札幌市北区北7条西4丁目JR札幌駅北口 徒歩0分あり (1)
宮城県仙台市青葉区本町1丁目JR仙台駅 徒歩6分あり (1)
関東東京都港区南青山2丁目 (青山本店)地下鉄 青山一丁目駅 徒歩1分あり (8)
東京都港区芝4丁目 (田町店)地下鉄 三田駅 徒歩5分あり (1)
東京都港区南青山5丁目 (表参道店)地下鉄 表参道駅 徒歩5分なし
東京都港区六本木4丁目 (六本木店)地下鉄 六本木駅 徒歩5分なし
東京都港区虎ノ門3丁目 (虎ノ門店)地下鉄 神谷町駅 徒歩2分あり (1)
東京都港区麻布十番1丁目 (麻布十番店)地下鉄 麻布十番駅 徒歩1分あり (1)
東京都港区高輪4丁目 (品川店)JR品川駅 徒歩4分なし
東京都渋谷区桜丘町23 (渋谷店)JR渋谷駅 徒歩5分あり (1)
東京都渋谷区恵比寿1丁目 (恵比寿店)JR恵比寿駅 徒歩3分あり (1)
東京都世田谷区玉川3丁目 (二子玉川店)東急 二子玉川駅 徒歩5分あり (1)
東京都新宿区新宿5丁目 (新宿店)地下鉄 新宿三丁目駅 徒歩0分あり (1)
東京都新宿区高田馬場3丁目 (高田馬場店)JR高田馬場駅 徒歩1分なし
東京都千代田区麹町3丁目 (麹町店)地下鉄 麹町駅 徒歩2分なし
東京都千代田区神田佐久間町1丁目 (秋葉原店)JR秋葉原駅 徒歩1分あり (1)
東京都中央区銀座7丁目 (銀座店)地下鉄 東銀座駅 徒歩6分あり (1)
東京都中央区日本橋兜町17 (日本橋店)地下鉄 茅場町駅 徒歩3分あり (1)
東京都豊島区東池袋1丁目 (池袋店)JR池袋駅 徒歩3分あり (1)
東京都台東区上野6丁目 (上野店)JR御徒町駅 徒歩3分あり (1)
東京都品川区西五反田1丁目 (五反田店)JR五反田駅 徒歩4分あり (1)
東京都中野区中野5丁目 (中野店)JR中野駅 徒歩3分なし
東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目 (吉祥寺店)JR吉祥寺駅 徒歩3分あり (1)
神奈川県横浜市西区高島2丁目 (横浜店)JR横浜駅 徒歩3分あり (1)
神奈川県横浜市中区花咲町1丁目 (横浜桜木町店)JR桜木町駅 徒歩1分あり (1)
神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目 (新横浜店)JR新横浜駅 徒歩1分なし
神奈川県川崎市川崎区駅前本町18-1 (川崎店)JR川崎駅 徒歩4分あり (1)
中部愛知県名古屋市西区名駅2丁目 (名古屋駅前店)JR名古屋駅 徒歩5分あり (1)
愛知県名古屋市中区栄2丁目 (名古屋栄店)地下鉄 伏見駅 徒歩1分なし
岐阜県岐阜市金町6丁目 (岐阜店)JR岐阜駅 徒歩7分あり (1)
静岡県静岡市葵区栄町2丁目 (静岡店)JR静岡駅 徒歩5分あり (1)
石川県金沢市此花町5丁目 (金沢店)JR金沢駅 徒歩4分あり (1)
関西大阪府大阪市中央区南船場4丁目 (大阪心斎橋店)地下鉄 心斎橋駅 徒歩3分あり (2)
大阪府大阪市北区梅田2丁目 (大阪梅田店)地下鉄 西梅田駅 徒歩4分あり (1)
大阪府大阪市西区京町堀1丁目 (大阪本町店)地下鉄 本町駅 徒歩5分あり (1)
京都府京都市中京区御池通東洞院東入 (京都店)地下鉄 烏丸御池駅 徒歩1分あり (1)
兵庫県神戸市中央区磯上通8丁目 (神戸店)阪神 神戸三宮駅 徒歩3分あり (1)
中国・四国岡山県岡山市北区中山下1丁目 (岡山店)天満屋バスステーション 徒歩2分あり (1)
広島県広島市中区大手町1丁目 (広島店)広電 紙屋町西駅 徒歩2分あり (1)
香川県高松市天神前10 (高松店)琴電 瓦町駅 徒歩10分あり (1)
九州福岡県福岡市中央区天神2丁目 (福岡天神店)西鉄 福岡(天神)駅 徒歩3分あり (2)
福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目 (福岡博多店)JR博多駅 徒歩5分あり (2)
熊本県熊本市中央区花畑町1 (熊本店)市電 熊本城・市役所前駅 徒歩3分あり (1)

出典: 注意: 上記は代表的なアクセス情報です。会議室の有無・数は変更される可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。  

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最適なソリューションを選択:サービスプランの理解

1SBCは、利用者のニーズに合わせて選択できる、主に4つの tiered プランを提供しています 。  

  • エコノミープラン: 最も基本的なプラン。住所利用(法人登記可)、週1回の郵便物無料転送、全国の会議室利用権が含まれます。
  • ビジネスプラン: エコノミープランの内容に加え、専用電話番号(03/050)での電話転送サービスと、共有FAX番号でのFAX転送サービスが追加されます。
  • プレミアムプラン: ビジネスプランの内容に加え、電話秘書代行サービス(月50コールまで基本料金内、超過分は従量課金)が利用可能になります。
  • エグゼクティブプラン: 最上位プラン。プレミアムプランの内容に加え、大幅な特典が付与されます。例えば、電話秘書代行の無料コール数増加(月100コール)、郵便物の即時転送無料(規定サイズ内)、ウェブサイト制作無料(10万円分)、会議室利用無料チケット(月12時間分)、会社ロゴデザイン無料などが含まれます。

また、特定の属性(20代以下、女性、シニア、障がい者)の起業家を対象とした割引プランも存在します。このプランでは、初期費用と初月利用料が無料になりますが、最低利用期間1年以上、支払い方法が「1年分の銀行振込」であることが条件となります 。  

各プランのサービス内容と料金を比較検討するために、以下の表をご活用ください。

表2:ワンストップビジネスセンター プラン比較

特徴/サービスエコノミープランビジネスプランプレミアムプランエグゼクティブプラン
法人登記
住所利用
郵便転送(週1回無料、100g/通まで)
宅配物転送(有料)
全国会議室利用
電話転送(専用番号付与)
FAX転送(共有番号無料)
FAX転送(専用番号有料)オプションオプションオプション
電話秘書代行✓ (50コール/月~)✓ (100コール/月~)
その他特典(HP制作、無料会議室等)
月額料金(税込)¥5,280¥9,790¥16,280¥54,780
初期費用(税込)¥10,780¥10,780¥10,780¥10,780

出典: 注意: 上記は標準的なプラン内容と料金です。最新の情報、オプション料金、割引プランの詳細は下記公式サイトでご確認ください。  

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投資対効果の分析:料金、手数料、オプション費用

1SBCの利用にかかる費用を正確に把握することは、適切なプラン選択と予算策定のために重要です。

  • 初期費用(入会金): 標準プランでは一律9,800円(税込10,780円)です 。割引プラン適用時は無料になる場合があります。  
  • 月額料金: 上記プラン比較表の通り、プランによって異なります(税込5,280円〜54,780円)。  
  • 郵便物転送費用: 週1回の100gまでの転送は無料です。100gを超える郵便物や宅配便は有料転送となり、レターパックライト(550円)または宅急便着払いとなります 。速達や書留の取り扱いは可能ですが、追加料金の有無や金額については確認が必要です。(競合他社では通常、追加料金が発生します )。  
  • 電話・FAX関連費用: 電話転送サービスの通話料は実費負担となり、契約時に5,000円のデポジットが必要です 。電話秘書代行は、プランに含まれる無料コール数を超過した場合、1コールあたり220円(税込)がかかります 。専用FAX番号を利用する場合は、初期費用3,300円(税込)と月額3,300円(税込)が別途必要です 。共有FAX番号からの送信代行は1枚33円(税込)です 。  
  • 会議室利用料: 会員は通常1時間1,100円(税込)で利用できます 。  
  • その他の費用: ロゴデザインやウェブサイト制作などのオプションサービスには、別途料金が発生する場合があります 。  

契約の要点:最低利用期間、支払い方法、重要条件

契約にあたっては、以下の点を確認しておくことが重要です。

  • 最低契約期間: 支払い方法によって異なります。クレジットカード払いの場合は6ヶ月間、銀行振込(年一括払い)の場合は1年間です 。割引プランを利用する場合は、1年間の銀行振込が必須条件となります 。  
  • 支払い方法: クレジットカード(VISA, Master, JCB, AMEX, Diners)または銀行振込(年一括払い)が選択できます 。クレジットカード払いの場合、初期費用と最初の3ヶ月分は銀行振込またはPayPalでの支払いとなり、4ヶ月目から月々のカード決済となる点に注意が必要です 。  
  • 重要条件:
    • 30日間返金保証: 契約から30日以内であれば、サービスに不満がある場合に初期費用と初月利用料が返金されます(実費を除く)。  
    • 利用規約の遵守: 契約者は、住所の利用方法、郵便物の宛名(契約者名義のみ受付)、禁止されている事業活動など、定められた利用規約を遵守する必要があります 。  
    • プラン変更: 上位プランへの変更はいつでも可能ですが、下位プランへの変更は契約から6ヶ月経過後となります 。  

第5章:競合比較:ワンストップビジネスセンター vs. 代替サービス

日本のバーチャルオフィス市場には、1SBC以外にも有力なプレイヤーが存在します。ここでは、主要な競合サービスと比較し、1SBCの市場におけるポジショニングを明確にします。

日本のバーチャルオフィス市場の主要プレイヤー

1SBCと比較検討されることが多い主要な競合サービスとしては、以下のものが挙げられます。

  • GMOオフィスサポート: GMOインターネットグループが運営。業界最安水準の価格設定とシンプルなプランが特徴 。  
  • レゾナンス: 急成長中のサービス。都心一等地の住所を低価格で提供し、顧客満足度も高いと評価されている 。  
  • Karigo: 2006年創業の老舗。全国60拠点以上という広範なネットワークとシンプルなプランが特徴 。  

その他、DMMバーチャルオフィス、リージャス(Regus)、サーブコープ(Servcorp)、METSオフィス、ユナイテッドオフィスなども比較対象となることがあります 。  

比較分析:サービス、価格、ネットワーク、評判

これらの競合サービスと1SBCを比較すると、いくつかの明確な違いが見えてきます。

  • 価格戦略: 1SBCは、サービスがある程度パッケージ化された中〜高価格帯に位置します。これに対し、GMOオフィスサポート、レゾナンス、DMMバーチャルオフィスなどは、住所利用のみであれば月額1,000円以下から利用可能な、非常に低価格なエントリープランを提供しています。Karigoの価格は拠点によって異なります 。  
  • サービス構成: 1SBCは上位プランになるほど郵便転送、電話転送、秘書代行などが組み込まれていきますが、GMO、レゾナンス、Karigoなどは、これらのサービスをより細分化されたオプションとして提供する傾向があります。これにより、ユーザーは必要なサービスだけを選択できますが、組み合わせによっては料金体系が複雑になる可能性もあります 。  
  • ネットワークと施設: 拠点数ではKarigo(60以上)が最も多く、次いで1SBC(40以上)、GMO(17以上)、レゾナンス(11以上)となります。ただし、1SBCは自社管理の質の高い会議室ネットワークを全国に展開している点を強みとしています。他のサービスは、提携施設への依存度が高い、あるいは物理的な接点が少ない場合があります 。国際的なネットワークを持つのはリージャスやサーブコープなどです 。  
  • 評判と信頼性: 1SBCとKarigoは運営歴が長く、老舗としての信頼感があります。利用者レビューを見ると、1SBCは概ね高評価ですが、価格や解約に関する不満も見られます。Karigoはシンプルさが評価される一方、こちらも一部でサービス対応に関する不満が聞かれます。GMOは比較的新しいサービスですが、大手グループの安心感と低価格が魅力です。レゾナンスも新興勢力ながら、低価格と高い顧客満足度で急速にシェアを伸ばしています 。  

以下の表は、主要な競合サービスとの比較をまとめたものです。

表3:ワンストップビジネスセンター vs. 主要競合 比較

提供会社目安エントリー価格 (住所+基本郵便転送, 税込/月)初期費用 (税込)拠点数 (約)郵便転送 (基本プラン)電話オプション会議室アクセス主な特徴・ターゲット
ワンストップビジネスセンター¥5,280 (エコノミー)¥10,78040+週1回無料 (100g/通)あり (プラン依存)あり (全国自社)信頼性、全国会議室網、充実サポートを求める層。中〜高価格帯。
GMOオフィスサポート¥1,650 (月1転送)¥017+プラン依存 (無料枠あり)あり (オプション)あり (一部自社/提携)業界最安水準、大手グループの安心感。コスト重視、シンプルなニーズ向け。
レゾナンス¥990 (月1転送, 年払) + 転送料¥5,50011+有料 (重量課金)あり (オプション)あり (全拠点自社)低価格と高評価。都心一等地。コストとサービスのバランス重視層。
Karigo¥3,300〜 (ホワイト, 拠点依存) + 転送料¥5,500〜60+有料 (実費)あり (プラン依存)あり (一部拠点)全国最多拠点網(地方含む)、老舗の安心感、シンプルなプラン。拠点重視、基本機能向け。

出典: 注意: 上記価格・拠点数は変動する可能性があります。Karigoの価格は拠点により大きく異なります。詳細は各社公式サイトでご確認ください。  

1SBCの市場ポジショニング:強みと差別化

これらの比較から、1SBCは市場において**「信頼性と全国規模の物理的インフラ(特に会議室)を兼ね備えた、プレミアムなフルサービス型バーチャルオフィスプロバイダー」**として位置づけられることがわかります。格安サービスとは一線を画し、安定した運営基盤、質の高い施設へのアクセス、充実したビジネスサポート、そして審査による健全な利用者環境を提供することで、その価格帯を正当化しています。単なる住所貸しではなく、バーチャルな利便性と物理的な拠点のメリットを融合させたハイブリッドな価値を提供している点が、最大の差別化要因と言えるでしょう。

第6章:利用者の声:評判、レビュー、フィードバック

サービス選択において、実際の利用者の声は非常に重要な判断材料となります。ここでは、1SBCに関する様々な評判やレビューをまとめ、その実態に迫ります。

ユーザー体験の集約:共通する賞賛と批判

  • 肯定的なフィードバック: 利用者レビューからは、以下のような点が繰り返し評価されています。
    • スタッフの対応: 親切、丁寧、プロフェッショナルといった声が多く聞かれます 。  
    • 会議室の質と利便性: 清潔で設備が整っており、予約も簡単で使いやすいと好評です 。  
    • サービスの信頼性: 住所利用や郵便物管理といった基本的なサービスが確実に行われている点に満足している利用者が多いようです 。  
    • 初期設定の容易さ: 申し込みから利用開始までのプロセスがスムーズだったという意見も見られます 。  
    • 住所の価値: 一等地住所がビジネスの信頼性向上に貢献していると感じる声があります 。  
    • 長期利用者の満足度: 10年以上継続して利用しているユーザーからの肯定的な評価も存在します 。  
    • 銀行口座開設サポート: サポートを通じて無事に口座を開設できたという感謝の声も挙がっています 。  
  • 否定的なフィードバック: 一方で、以下のような批判や懸念点も指摘されています。
    • コスト: 他社と比較して料金が高いという意見は根強くあります 。  
    • 郵便物転送の問題: 転送の遅延、誤配送、予期せぬ返送、重量制限や追加料金に関する不満などが報告されています 。  
    • 解約手続きの困難さ: 解約通知期間の厳守、必要書類の要求、自動更新に関するトラブルなど、解約プロセスの煩雑さや不満を訴える声が目立ちます 。  
    • スタッフ対応や施設の問題: まれに、スタッフの対応が悪かった、あるいは施設の設備(例:トイレの利用制限)に不満があったというレビューも見られます 。  
    • 銀行口座開設の困難: サポートがあるにも関わらず、口座開設ができなかったという報告もあります(ただし、これは銀行側の判断も影響します)。  
    • 費用対効果への疑問: サービス内容に対して価格が高い、あるいは期待したほどの価値が得られなかったと感じる意見も見られます 。  

懸念への対応:否定的なフィードバックの背景を理解する

これらの否定的なフィードバック、特にコストや解約に関する指摘は、利用を検討する上で真摯に受け止めるべき点です。ただし、レビューには個々の状況や期待値の違いが影響することも考慮する必要があります。例えば、スタッフの対応や施設の状況は、拠点や時期によってばらつきがある可能性も否定できません。

重要なのは、契約前に利用規約を十分に確認することです。特に、郵便物の取り扱いルール(重量制限、追加料金、宛名)、最低契約期間、解約手続き(通知期間、方法、違約金の有無)については、誤解や後のトラブルを避けるためにも、細部まで目を通しておくべきでしょう 。また、法人口座の開設可否は、最終的には各金融機関の審査基準に依存するため、バーチャルオフィス側のサポートだけで保証されるものではない点も理解しておく必要があります 。  

総合的な評判:市場における信頼性と満足度の評価

全体として、1SBCは長年の実績と全国規模のサービス展開により、市場で高い信頼を得ているプロバイダーであると評価できます。多くの肯定的なレビューがその証左です 。  

しかしながら、価格設定や解約条件の厳格さ、一部で見られるサービスへの不満点は、潜在的な利用者がメリットとデメリットを慎重に比較検討する必要があることを示唆しています。特に、契約期間や解約に関する規約は、契約前に必ず確認し、納得した上で利用を開始することが推奨されます。

第7章:ワンストップビジネスセンター利用開始の手引き

1SBCの利用を開始するための手続きは、主にオンラインで完結するように設計されています。ここでは、申し込みからサービス開始までの流れを具体的に説明します。

ステップ・バイ・ステップ 申し込みガイド(オンラインプロセス)

  1. オンライン申し込みフォームの送信: 1SBCの公式ウェブサイトにある申し込みフォームに、必要な情報を入力して送信します 。  
  2. 1SBCからの連絡: 申し込み後、通常24時間以内に1SBCの担当者から連絡があります 。  
  3. 必要書類の提出: 指示に従い、本人確認書類などを提出します。オンラインでの提出(eKYC)が可能です 。  
  4. 審査 (審査): 提出された書類と情報に基づき、1SBCによる審査が行われます 。審査過程で追加情報の提出や質問への回答が必要になる場合があります。  
  5. 支払いと契約確定: 審査に通過すると、初期費用と利用料金(プランに応じた期間分)の支払いを行います。支払い確認後、利用権契約が正式に締結されます 。  
  6. サービス利用開始: 契約手続き完了後、速やかにサービス(住所利用、郵便物受取開始、電話・FAX番号の発行など)が利用可能になります 。  

必要書類の準備:個人と法人それぞれの要件

申し込みと審査には、以下の書類が必要です。

  • 個人での申し込み:
    • 写真付き身分証明書: 運転免許証、マイナンバーカード、パスポート(有効期限内)など 。eKYC導入により、従来2点必要だったものが1点で済む場合があります 。  
    • (場合により)現住所確認書類: 公共料金の請求書など(ただし、eKYC利用時は不要になる可能性があります)。  
    • 事業内容に関するアンケート/計画書: ウェブアンケート形式で提出します 。  
  • 法人での申し込み:
    • 履歴事項全部証明書(登記簿謄本): 発行から3ヶ月以内のもの 。  
    • 代表者の写真付き身分証明書: 上記個人と同様 。  
    • 事業内容に関するアンケート/計画書: 上記個人と同様 。  
    • (場合により)実質的支配者に関する書類: 該当する場合、申告書と身分証明書が必要です 。  
    • (申込者が代表者でない場合)申込者の身分証明書と委任状: 。  

eKYC(オンライン本人確認)の活用: 1SBCでは、「LIQUID eKYC」というオンライン本人確認サービスを導入しています 。これにより、スマートフォンで本人確認書類と顔写真を撮影するだけで、迅速かつ簡便に本人確認が完了します。郵送による現住所確認が不要になるなど、手続きの簡略化と期間短縮に貢献しています 。  

審査プロセスを理解する:基準と所要時間

1SBCは、健全なサービス運営と利用者の信頼性維持のため、審査を重視しています 。  

  • 審査の目的: 「犯罪による収益の移転防止に関する法律」などの法令遵守、事業内容の適法性・正当性の確認、共有住所が悪用されるリスクの低減などが主な目的です 。  
  • 審査基準: 提出書類の真正性・完全性、事業内容の明確性・合法性、申込情報の一貫性などがチェックされます。必要書類の不備や、事業内容が不明瞭または違法・不適切な場合は、審査に通らない可能性があります 。  
  • 所要時間: 審査自体は非常に迅速で、最短即日で完了する場合もあります 。ただし、書類提出のタイミングや確認事項の有無によっては、数営業日(最大4営業日程度)かかることもあります 。eKYCの利用は、審査期間の短縮に寄与すると考えられます 。現実的には、申込者側の書類準備や支払い手続きの時間も考慮すると、利用開始までには最短でも2〜3日程度を見込むのが妥当でしょう 。  

契約の最終確認とサービスのアクティベーション

審査承認後、利用契約書(電子的な場合も含む)の内容を確認し、初期費用の支払いをもって契約が正式に成立します 。その後、契約したプランに応じたサービス(住所の利用権、郵便物受け取り体制、電話・FAX番号など)が有効化され、ビジネスでの利用を開始できます 。  

結論:ワンストップビジネスセンターはあなたのビジネスに適した選択か?

本レポートでは、日本のバーチャルオフィス市場における主要プレイヤーの一つであるワンストップビジネスセンターについて、そのサービス内容、利点と欠点、料金体系、競合比較、利用者の評判、そして契約プロセスに至るまで、多角的に分析してきました。

主要な分析結果の要約

1SBCは、信頼性の高い老舗プロバイダーとして、全国に質の高い拠点網(特に会議室)を展開し、充実したビジネスサポートを提供しています。一方で、その価格設定は格安バーチャルオフィスよりも高く、サービスがパッケージ化されている点や、解約条件が比較的厳格である点は考慮が必要です。

強み: 運営歴の長さと実績、全国規模の質の高い施設(特に会議室)、充実した起業・経営支援(銀行口座開設サポート含む)、厳格な審査による信頼性の維持。 弱み: 比較的高価な料金、住所利用のみの格安プランがない、郵便転送の制限や一部の不満、解約手続きの厳格さ。

ニーズに応じた最終推奨

  • 1SBCを推奨するケース:
    • 企業の信頼性向上を重視し、都心一等地や主要都市の住所を利用したいスタートアップや中小企業。
    • 全国各地でクライアントとの打ち合わせや商談を行う機会があり、質の高い会議室ネットワークを重視する企業や個人事業主。
    • 電話転送や秘書代行といったサービスを含めた、ある程度パッケージ化されたサポートを求めているユーザー。
    • 法人口座開設サポートを必要としている起業家。
    • 信頼性や安定性を重視し、そのためにプレミアムな価格を支払う意思のあるユーザー。
  • 代替案を検討すべきケース:
    • とにかくコストを最優先したい(GMOオフィスサポート、レゾナンス、DMMバーチャルオフィスなどを検討)。
    • 必要なのは住所だけで、郵便物のやり取りはほとんどない(GMOやレゾナンスの最安プランなどを検討)。
    • 契約期間の縛りが短い、あるいは解約の柔軟性を最重視する。
    • 郵便物の転送頻度や速度、コストに非常に敏感なビジネスモデル。
    • 恒久的な物理的作業スペースが必要(レンタルオフィスやコワーキングスペースを検討)。

次のステップ:さらなる情報収集と意思決定

最終的な決定を下す前に、以下のステップを踏むことをお勧めします。

  1. 公式サイトの確認: 1SBCの公式ウェブサイト で、最新のプラン詳細、料金、キャンペーン情報を確認してください。  
  2. 拠点情報の精査: 利用を希望する特定の拠点の詳細情報(アクセス、会議室の設備など)を確認します 。  
  3. 利用規約の熟読: 特に料金、郵便物・荷物の取り扱い、最低契約期間、解約条件に関する項目は、契約前に必ず詳細に目を通してください 。  
  4. 問い合わせ: 不明な点や疑問点があれば、1SBCのカスタマーセンターに直接問い合わせて解消しましょう 。  
  5. 比較検討: 必要に応じて、競合他社のサービス内容や料金体系と比較し、自身のニーズに最も合致するサービスを見極めます。
  6. 30日間返金保証の活用: 契約後のミスマッチが不安な場合は、30日間返金保証制度があることを念頭に置くと、リスクを抑えて試すことができます 。  

ワンストップビジネスセンターは、多くの起業家やビジネスにとって強力な支援ツールとなり得ます。本記事が、あなたのビジネスに最適な選択をするための一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

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創業・起業・採用・M&Aに関する実践的な知識を持ち、特にバーチャルオフィスの活用法、各種補助金・助成金の申請方法、起業初期に直面する課題の解決策について専門的な記事を執筆しております。
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